創業明治3年の京都の老舗畳店です。昭和2年築の豪壮な町家建築で、京都市の「京都を彩る建物や庭園」の一つに選定されています。 表構えの南側部分については、後年、業務の必要性からシャッターの構えに変更されていました。今回、この建築に大変思い入れのあるお施主様のご要望により、町家の構えに戻すこととなりました。計画にあたっては、実際に現役で使用されている建物なので、自動車や荷物の出し入れを考慮しつつ、建具や軒の出が町家のスケールを逸脱して見えないよう留意しながら進めました。

正面 改修後の様子

正面 改修前の様子、店に連なる倉庫、車庫の部分です。

南側より町家の並び 格子は子3本の糸屋格子としています。

玄関周り 一見、引違いの建具ですが、自動車が乗入れられるよう全引込みになっています。


北側から見た改修前後 手前は店部分で大空間の作業場となっています。

南側側面・軒けらば

内部 平格子の裏側、適度な明るさとなっています。

内部 天井は店側にならい、垂木の納まりとしています。
作 品 概 要
所在地 京都市左京区
用途 店舗併用住宅
構造 木造2階建
延床面積 約370㎡ うち改修面積 約10㎡
施工 山沢工務店